遮断された屋根の下で/たけしいたけ
遮断された屋根の下の世界で
ぽつりと暗めの灯りの下
空想する突き抜ける雲
あなたは知っているだろうか
あの深い山々の向こう側を
固いビル郡の谷間はひしめき合いキンコンカン
風が吹いたら隙間を縫うよう
谷底を行ったり来たりの我々は正に生命体です
どうだろうか
宇宙の裂け目は
瞬いた光りは
人工衛星と恒星
二人の距離を埋めているのは真っ暗な気体です
私の想いは届きますか
彼らの世界は美しいですか
輝きが闇が
あなたの表情が
そして私の胸を掴む呼吸が
水溜りのごとく
淀んで露わで
戻る 編 削 Point(1)