あおい国/壮佑
 

ぼくはいつも
あおい国を探している

仕事場へ向かう朝の舗道で
灰色の敷石の
一つ一つの継ぎ目から
あおが立ち昇る

草原の朝露たちが集まって
小川になり大河になって溶けて行く
あの海原のようなあお

郵便局に続く昼の歩道で
フウの木の葉っぱの
一枚一枚のあいだから
あおが流れ出す

海原を泳ぐイルカの群れが
羽根を生やして飛び立って行く
あの大空のようなあお

夜になって
きみと囲むささやかな食卓
見てごらん窓の外では
しんしんと
あおが降り積もっている

みんな みんな
あおい国からやって来るんだ

待ち侘びた夜明けの日に
まだ生まれていないきみとぼくが
なつかしそうに出会うところ
あおい国

ぼくはいつも
探している





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