黄色い貴婦人/黒川排除 (oldsoup)
飛んでいるのは予兆
占い師の水晶玉は割れ
鉱山が活気を見せる
だがそれは空である
激突する鳥
ほんの一瞬
夢のような現実を
生きたことは幸福だろうか
ともあれ死骸は死骸
白墨で囲まれ
マーキングは五番
グラム数はミリ単位
針金で取り付けられた紙片
その記述
「やぁ
レストレード君
来る頃だと
思ってたよ!」
ひとりの男が卒倒する
彼の名を叫びながら
そして入廷
覗かれるプライバシー
黄色い貴婦人はオペラグラスで
オペラなんぞ見たりはしない
戻る 編 削 Point(3)