赤いメトロノームが死んで/相田 九龍
赤いメトロノームが死んで
青い空に溶けた
灯がともり
薄明かりの朝は目覚めた
地中深くからの冷えた手
固い岩盤の協奏曲
大地は緑に染まり
花は変わらずにまた咲いた
寒さに凍えた夜を超えて
痛みを抱いて
それでもまだ裸足のまま
ずっと遠くの星を眺める
赤いメトロノームが死んで
灯がともり
花は変わらずにまた咲いた
赤いメトロノームが死んで
地中深くからの冷えた手
ずっと続く朝から
手のひらを伸ばす
薄明かりの朝から
ずっと遠くの星を眺める
空がどこまでも続くから
この場所は変わらずに美しくて
大地が緑に染まるから
それでもまだ裸足のまま
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