まして比喩ときた日には/シャドウ ウィックフェロー
 

教訓めいたのは苦手だけれど
たとえ話しが好きで
特に話しが抽象的になってくると
焦れたようにこう言ってしまう
それはたとえばどんなこと?

何かにたとえると
それで分かったような気になって
なぜか納得がいって安心したりする
そのせいかむかし
算数から数学というものに移るときも
素直にはついていけなかったな
みかんを何人かで分け合ったり
ツルとカメの足を数えたりはできても
どんどん抽象化する数や数式に
具体的なイメージをもてなかった

でもようやく気づいたことがあって
具体性というものも多くは
ひとつの抽象にすぎないのだろう
言葉も数と同じようにひとつの定
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