コルトメール/mizunomadoka
 
ここは暗い
真冬なのにすこし暖かい
夜着を纏ったきみの
白い幽かな手を
所在なさげに見てる

ああ、ここは果て
想像したものではなかったけれど
きみと一緒でよかった

長く白い煙の糸が
コンソールに巻きついている
「もう一度接続しますか?」
「もう一度接続しますか?」

もしも地下じゃなく空を選んでいたら
逃げられただろうか、
生きていたい気持ちがささやく

外は炎の海




戻る   Point(1)