ささやく細胞/
石田とわ
にもない
すべてを受けて立とう
「死」は遠くにあるものではない
いつ我が家のドアをノックしても
おかしくないのだ
自分を誤魔化している時間はない
しかたないじゃないか
わたしをつくる細胞たちが
それを求めるのだから
もっともっと
熱く
地団太踏んで
くやしがって
ちょっと笑顔になって
生きよう
わたしの細胞たちに従って
真っ直ぐに
戻る
編
削
Point
(8)