2015/アルビノ
どれも一様に白く固まっていた
別に悲しくないし、恐れもしなかった
なんだか随分薄情な奴だな、と自分に呟いた
縁側の雨戸をガタガタと鳴らして強い風が居間を駆け抜ける
ぼくも、母も、伯母も、兄弟達も、
さらさらと音を立てて崩れた
珊瑚を粉末にしたような、
はたまた白骨をすり潰したような白い粒子
ぼくの白を舐めてみようと思ったけど
ぼくらの白い粉末は混ざり合って分からなくなっていた
何かが憎くて小さく盛った白いぼくらを右足で蹴り上げた
若さだとか愛
[次のページ]
戻る 編 削 Point(2)