更地を転がれブルートレイン/ホロウ・シカエルボク
 


静寂のまま湾曲する感情には、寄り添う言葉が見つけられない、水の枯れた川の様にかつてそこにあったものを示し続けているみたいで辟易する、ヴォリュームをゼロにして流すオーケストラのプレイみたいだ、聞こえるのは無の足音ばかり、あらゆる負の感情を呆けたふりで見過ごすのが上手過ぎていささか閉口気味の今日だ、アブドミナルストレッチの直後みたいにキリキリと痛みを放つ内臓、なに、何事か背負い込んでるふりをしてるだけさ、別段そんな状況でもないくせしてさ、深刻な振りをしたがるんだよな、まるでそうすることでなにかスペシャルなアイデアを捻出出来るとでも考えているんだろう、下らないこと言ってるんじゃない、センスなんて
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