反転した世界ーーー夢/yamadahifumi
今の君達な訳だ」
「この世界はもうすぐ終わりにあって、それは決して揺らぐことはない。・・・そう君達の周りの人はものの見事に終焉を助長するだろう。彼らは消滅する。跡形もなく。それは永遠に消えない恐怖だ。・・・彼らは終わりを助長し、終焉に近づくにつれ、彼ら自身が終焉となる。ブラックホールに近づく宇宙飛行士がどうなるか、知っているかね?」
「いいえ」
「まあ、よろしい。それはね・・・こういう事だ。彼らは終わり続ける。永遠に終わらないという終わりを終わり続ける。・・・ブラックホールに近づく宇宙飛行士の腕に時計をつけてみよう。この時計の針は正常に動くが、ブラックホールに近づくにつれ秒数が進むのが
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