反転した世界ーーー夢/yamadahifumi
 
るかい?」
 僕は少し考えた後、たずねた。
 「それでは第四番目、第五番目に賢い人というのはいるのでしょうか?つまり、その最初の三番に当たる人達以外はどうなるのでしょうか?」
 「・・・そうだね。それは、「ない」と言わざるを得ないね。三番目以降の人間というものはいない。みんな同じ。砂漠の中の一粒一粒を区分けするのが難しいようにね。・・・そう、彼らというのはこの世界で砂のように埋まっている人達だ。いわば癌細胞の一種。世界に同化し、世界の破滅を促進させる、そうした人々だね」
 「・・・そうですか。それではその・・・大きな世界というのはどうなっているのでしょうか?僕たちとは違う大きな世界というの
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