Image(冬)連/within
現し、何もないと悟ると
また浦に隠れてしまう
ただ歩いているだけでも十分だ
土手に腰を下ろしているうちに
雲は流れていく
その瞬間を以前見た気がするのは
気のせいではないと確信する
私は時折未来を感覚する
冬のからっ風のブランコに乗って
私は飛び立とうと画策する
貧弱な鉄の馬は速度という欲望を
満たしてはくれない
欲望
血が沸き立つような熱
狂熱
いくつもの
輪のような
呼吸の
連なりが
全てを
象っていく
その中を
通り抜けるものは
孤独な
凍結
混然としたものの中から
釣り上げられた
[次のページ]
戻る 編 削 Point(7)