退色未遂(Remix)/nm6
 
褪せた街に似合う青い蛇のようなものが夜、落雷のように足元をするり抜けていった。「早いよ、早いよ」と、遠い声。ネオンの西新宿に降るか降らぬかの小雨に湿り髪の毛のぼくが、古ぼけたコンクリートのビルが濃くする灰色を仰げば再度。そういえば、あの日も廃墟のような雨が降っていた。




コスモスの群がる丘は散らかっていた。赤と青が溶けてぼくらがむらさきに燃えていたと言ったのは誰だったか。ぼくは風景のなかに降るか降らぬかの小雨が隙間のように包み、きみが錆び付いていくのに気づいても「さらさらないよ」と黙っていた。彩度消えていくヒルサイド。雨は微かに強くなった。


グレースケールに堆積していくア
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