空の果てまで/永乃ゆち
 
優しさによく似た嘘に手を引かれ

行きつく先は虚構群。


いつからこんなに弱くなった?

いつからこんなに涙もろくなった?


答えのない問いに戸惑うのはもう飽きているのに

繰り返すのはなぜ?


岬に出ると遠く船が見える。

行先はただの虚構群。


私たち間違いに向かって歩いている。

それでも歩みを止められない。


世界が間違いで埋め尽くされて行く。

私は空を泳ぐ魚になる。


私たちの世界は間違いに溢れてる。

私は夢見る魚になって。


空を泳ぐ。

空を渡る。

空の果てまで。
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