ひとりよがり/八男(はちおとこ)
自分さえよければいいのか?
同感である
この朽ち果てた なすび!
腐った アボガド!
思いやりのように風化していく野菜たち 恋人たち 老婆たち
私は 私さえよければいいのか?
今 メロディを聴いていて 音符になっていて
うっとりしていて
風の中を跳ぶ たんぽぽの 白い雲みたいになっていて
目の前のなすびと アボガドよ
保護者は誰か?
愛されなければならないのか?
食べることは尊厳だ
だが おまえたちは 被っていた布に隠れて
朽ち果ててしまった
せめて 私も今夜は 椅子に座って
布を被って過ごそう
明日 影になれたなら
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