贈りもの /
服部 剛
見知らぬ人から届いた
小包を開いたら
一つの箱が入っていた
ふたを開けたら
何処かの海がなみなみ
小波を立て
一艘の小さい舟が浮いていた
小船は夢の陸地を目指しているらしい
僕は海水がこぼれぬように
おそるおそるふたを、閉めた
目が、開いた。
何処かで鳥が歌い始める
いつもの朝に、窓からの日が
僕の頬を照らしていた
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