子守唄/
八男(はちおとこ)
何年か前に 詩の勉強にと思って買った
一万円くらいした 尾形亀之助の詩集が
いいのか悪いのか いまだにわからない
この詩集を背負って 紐でしっかり固定させて
断崖絶壁から 目の前にカラスの群れが
ミキサーの中のフルーツみたいに
夕焼けと混じって 鳴き声
赤と黒が どどど 怒鳴っている様子
それを見ることで少しは
無駄遣いにならなかったなあと思えるかもしれない
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