挽詩/葉leaf
 
で眠ることもできるし、一人で咳をすることもできる。私達は、それぞれのあなたを沢山作り上げた。とても明晰に、とても軽やかに、とてもはにかみながら。そして、私達の作り上げるあなたは、どんな表情の背後にも頑とした微笑を隠しているのである。あなたは今日はいったい何をしているのだろうか?

あなたが決して外には出さなかった言葉たち。私はそれを子細に思い浮かべる。あなたの詩集は、あなたの外側にも生まれたが、それよりも一層あなたの内側に詳細に出来上がっているはずだ。あなたは、あなたの内側の詩集を誰にも見せることがなかった。私にだけそっと読ませてくれないか? あなたの中にあるもう一つの詩集を。あなたの言葉は外側にできた詩集から無限に連鎖していく。その連鎖のなかにこの詩をそっと紛れ込ませよう。内側の詩集の言葉たちへとつながっていくように、と。


戻る   Point(4)