冬の星座/梅昆布茶
 
こころは凍えていたね

ねえ

言葉が通じない以上に

冷たいたたずまいの時刻


柱時計は

風の中でぼんと鳴ったね


田圃の上にはオリオン座

ペテルギウスの紅が綺麗だった


愛し合えない愛はたぶん星座になるのだね

結ばれない愛も多分糸車の糸に撚られてゆくのだね


たぐり寄せたものは冬の星座

清冽な哀しみを散りばめた夜


僕たちはそれぞれの道をえらんでゆく

ためらいながらも小さな吐息をついて


いつか夏の星座になるために






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