酔っ払って記憶を失くす程の勇気をください。/千月 話子
 
ったりしたら
確実にあなたに恋をしているわね きっと

  酔いの残る頭の中は ちょっと記憶喪失気味です



朝 ご出勤の集団が 羊の群れに見えたりするの
私はバカみたいに狼になってワォ〜〜〜!と吠えて
右に左に散らしたいのに 完全な酔っ払いと化していなくて
仕方なくビルの山々 遥か向こうの美しい景色を思い描きながら
朝食にシードル飲んで パンとチーズとハムを頬張っている
羊飼いの少年になって 流れる雲を見つめていたの


  それはそれは 清清しい月曜日の午前9時ごろ
    
  ズキズキと理性が痛くても 今日は構わないのよ

 

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