あおぞら/あおば
120114
無自覚な試作品の顔を撫でながらも
失敗作だと悔やむ
青空の製作は難しくて
寒がりだから
何回作っても天井にへばり付いて
なかなか降りようとしないのだ
部屋の温度が低すぎるのだから
寒いから当然だと識者は指摘するが
手を伸ばしても顔の仕上げが出来なくて
ざらざらなままにしておくとすぐに駄目になる
ガスストーブを点けると天井付近は温度が高まり
彼等の適温を超えて直ぐに痛んでしまうのだ
危ないから早く降りろと
なんど注意しても聞いているふりして聞いていないから
今度も上手く仕上がらなかった
いっそのこと寒がらない曇り
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