だれもが知っている/るるりら
る そんなときだったり
滔々と流れる大河の流れに翻弄され 無我夢中のさなかであったり
たとえばそれは 燃えて白骨化している人の骨の煙に
心まで燻されたときかもしれない
人は儚く悲しく切なくあっけなく
まさかの坂の頂で 不死鳥と話ができる瞬間がくることがある
困難な選択の逡巡のさなかに ひらと
不死鳥の羽のようなものが舞い降りて 人は そのとき自由だ
人間同士は 憎み合うけれど
ちょっとした言葉の行き違いが元で憎悪をたぎらせ
お互いを傷つけあい なにひとつたしかなモノなどなく
信じあえることは 稀で、だからこそ
大切な人ほど うしなったときの
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