だれもが知っている/るるりら
「北極星のあたりを中心に飛んでいるのは
アルビノの不死鳥だよ
青白く燃えながら飛んでいるね」
もし 隣の人が突然白昼堂々北の空を指差し
そう言ったら すこし驚くかもしれない
けれど、人と不死鳥は親友だ
白に見える その翼
けれど 実のところは
炎のように 無数の色をしている不死の鳥
想像上の鳥といわれているけれど
人は たしかに不死鳥と話ができる瞬間がある
人の思いほど複雑でシンプルなものはないから
人には たしかに不死鳥と話ができる瞬間がある
誠意を尽くしても繋がらない人どうしの かりそめのつきあいの道を
歩くしかなく歩いている
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