仕事帰りの誘惑/イタチ
こんな綺麗な夕焼けが僕を待っていたのに
僕の隣に君がいない
だから僕は指をさして言った
あのオレンジに染まった雲にのって
あの大きなまんまる夕日にむかって
そしてどこへ行くんだ?
夕日はいずれ沈むだろう
そうすればあの雲は元の色をとりもどす
暗くなった時
僕の指先に何がうつっているのだろう
おそらく満天の星が僕の指先を照らしてくれる
僕はもう一度、
あの星へ飛んでいきたい
と届くはずもない星に手をのばし
結局は いつもの所へ帰っていくよ
君が好物のシチューなんて作って
僕を待っていてくれるから
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