事故/黒川排除 (oldsoup)
陽光が煙のようだ。蛙がポストが風見鶏がプッシュ・ホンが。
日中の光はブラジル人のバケツに安穏と溜まった。
その度めくれ上がるカーテンにイとハの印を押して回った。
刈られぬ雑草はようやく郵便局員の自転車の砂煙を砂煙だと信じた。
祖母は寄り集まらないひとつの方法を提示して閉じこもった。
博物館のジオラマの中にもやはり博物館は存在している。
疑惑を前に垂れ下がる空は憤然と家屋を倒壊せしめた。
カーテンレールを列車が走った。祖母と蛙は同じ声で鳴いた。
戻る 編 削 Point(1)