空に恋して/たにい
 
今朝の彼女は恥ずかしがり屋さんだった
ドレープをたっぷり使ったグレーのコートから僅かに覗くピンクの素肌が初々しかった

正午が近づいてくると彼女は少しずつ大胆になり ついには厚いコートを脱いで白の薄物だけになった
薄いブルーの瞳が可憐な乙女だった

午後の彼女は一層大胆だった すべてを脱ぎ捨て豊満な腹部を惜しげもなく晒して大地の上に横たわる

私はなんとなく落ち着かない気分になった

夕方が近づくにつれ彼女の瞳のブルーは深く澄んでくる
その瞳に魅せられてじっと見つめているとキラキラ光るヒコーキが一機 横切って行った
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