嘆息する天才/yamadahifumi
 
俺に貴婦人の香りは易しい

人々の群を見て嘆息しつつ

ワイングラスを傾ける奴らから遠く離れて・・・

俺に貴婦人の香りは易しい

この夏の一瞬が嵐の雨に変わるならば

どんな銅貨も投げ出してみせるさ!

あの日、見たあの子の素顔・・・意外にグロテスクであり

それが妙に可愛かった

俺に貴婦人の香りは易しい・・・

今や俺は両手を眺めて

嘆息する天才へと成り下がったのだ
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