シカエルボク/
ホロウ・シカエルボク
ルボクは死んでしまうと
ほとんどがぬるっとした水になった
シカエルボクは自分の死後は身体を研究材料に提供する意向だったが
この有様ではどうしようもなかった
いま
ぼくは
シカエルボクが残した
ウェスト・コーストにありそうな豪邸のバルコニーで
一頭の鹿と
一匹の蛙と
ともに
暮らしている
シカエルボクよ
きみは
死んでない
そうだよね?
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