シカエルボク/ホロウ・シカエルボク
部屋を掃除し
ぼくを医者に連れて行って
カーペットを張り替えて(ぼくは内装の仕事をしていたのだ)
業者を呼んでガラスを変えさせ
ぼくの家は以前と同じ状態になった
退院の時には迎えに来てくれた
背中に
ハーマンミラーの椅子を乗っけて
「この椅子が一番ぼくの跳躍の振動を感じさせないのですよおとうたま」と
解説をしてくれた
確かに振動は感じなかったけど
ただ
酔った
しこたま酔った
シカエルボクは珍しい生き物なので
メディアがほっとかなかった
シカエルボクはベニーニなみの
気の聞いたトークも出来たので
そのうち司会の仕事を多
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