言霊の夢/Akari Chika
 
朝露が縁どる窓
うるおう昨晩の夢
きっかけは眠ったこと
あなたの肌に近づけたこと

白桃の海、
ゼリーの河
いっそ沈んでしまおう
べたべたに絡むくせっ毛
あなたの肩に擦り寄せて

月の光に濡れる唇を
なぞる指先の息遣い
そっと触れ
満ちる
鼻先の風
まつ毛の柵を越える優しい夜風

むき出しの壁に突き刺さる模型
屋根の裏に潜む面影
月が粉々に砕けて
粉雪みたいに吹雪くのを待っている

ふたこと
囁いた本当の願い
朝までこだまするあなたの寝言
耳は向かい合わせの鏡のように
「愛してる」を欲している

骨から伝わる呼吸
上下する胸。
ビスケッ
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