原わける指/
木立 悟
報に満ちてゆく
写真のなかに閉じられるもの
写真のなかで遊びつづける
迷いと惑いをなぞりながら
鍵と錠を混ぜながら
塩の教会も 冬の文字も倒れ
つららが土につく頃に
夜は静かに子の手をとり
原の終わりへと踊り出す
木星のある夜明け
終わらないひとつの夜の行方
遠い寝着の灯の背中を聴く
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