師走の包絡線/あおば
笑顔で右後方を確認し
ゆっくりと漕ぎだすんだ
その頃には異様な音に集まってきた人達も居なくなり
最後まで鵜の目で注目していた作者もなにも起こらないからつまんなくなり
結局、カラスの勘三郎を除くと周囲には誰もいなくなり
黄金の暮色に染まっていくんだ
ゆうひのさしてやまのはいとちこうなりたるに、からすのねどこへいくとてみつよつ、 ふたつみつなどとびいそぐさえあわれなりと
呟くのは何処かのインチキ野郎だけとなり
月の出にはまだまだ時間があるから
ちょっと一杯付き合ってくれないかという人も忙しいこの辺りには居ないのは無論のことである
.......
かのようにですます調に飽きても
歳末投げ売り大会に立ち寄って
要らないものを買わないで!
すぐに帰って!とメッセージが鳴った
「poenique」の「即興ゴルコンダ」投稿作
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