風景/
佐藤伊織
混雑した電車のなかに放り込まれることに
いつのまにか慣れていた
つり革につかまっていると
さっきみた、階段を落ちていく男のことが
脳裏に浮かぶ
人ごみの中
彼はまだ
生きているだろうか
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