沿岸にて/いばら
ぼくは鯨になって
解体する12月
ザパーンザパーン
虹色の火
あ、誰が 食べた?
(無音)
遠くで白ける地平線
ぼくらは並んで海の際をみてた
容赦なく時が飲まれてゆくのをみた
それはそれは
美しい明け方だった
ザパーン…
未だ醒めない
空中に冷えた息が振動する
まるで光度を伴っている
東の空から
言語化しがたい類の知らせが
ゆっくり飛来して横切ってった
「世界のすべて」を示唆して消えた
プリズム
忘れる/忘れない
衝動をその記憶を輪郭そのものの質量を愛しい
永遠 その先の頁へ
だめ
滲んで読めない
戻る 編 削 Point(5)