ストーブと広がる世界/雅寛
何時かは恋も、欲望に歪んでしまう。
甘い熱に喘いだ……夢から覚めた時、儚さを知り、
君を思うが故、僕は自傷的なシニカルに微笑う……。
僕の世界、君のカケラばかり集めた。
ホンモノの君を見る勇気が無くて、
君の偽物ばかり集めた。
ディスプレイに写る、誰かに似た、笑顔……。
薬を4錠飲めば君さえ忘れられるのかな?
人を愛す資格なんて誰にも無いのかな……。
僕の世界、壊さないで……。
それは内巻きに巻いた、殻。
綺麗な物を集め過ぎて、何もかも抱き寄せられず……。
僕さえ、この部屋でさえ、フィルターに掛けられた。
何時からか現実が僕の世界を壊しかけて、
ヒビだらけの殻の
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