顔/
yamadahifumi
荒野を〈アレチ〉と呼ぶ男に
お前は一度だけ出会ったことがある
お前はその時、黄色い帽子を被って
神々を照覧していた
怒りが静かな倦怠に変わる時
俺達の旅が始まる
左手が奇妙に疼き出すと
俺達の地球が吼え出すのだ
許された通俗性?ーーーそんなものは忘れた
今はただ神々に会いたい
俺達が殺したその顔(ツラ)を
もう一度この顔で拝みたいのだ
戻る
編
削
Point
(1)