ありがとう、ハニー/ホロウ・シカエルボク
今日ここに帰って来た、あの日起こったことがなんだったのか…部屋の中はほとんどあの時のままだった、ただ、女が居なくなっているだけだった、おれはあの女に恋をしていたんだと思った、そう思うと無性に空のベッドが悲しいものに思えた、おれはベッドにわずかに残った女のあとに横たわって寝た、冷蔵庫の中のものはなにもかも腐っていた、仕事は当然クビになっていた、そしておれはこれからどうすればいいのかさっぱりわからなかった
それでも、あの女はおれに最高のセックスを味合わせてくれたのだ、ありがとう、ハニー、おれはベッドのくぼみに向かってそう囁いた、そして翌日が来るまで啜り泣いていた
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