II Autrement qu'être ou au-delà de l.../イリヤ
 
存在とは他なるものーー存在するとは別の仕方でーーというénoncé 言表は、存在と無を隔てる差異のそのまた彼方なる差異を言表しているはずだからだ。存在とは他なるものという差異はほかでもない、彼方の差異であり超越の差異なのだ。*2


憂鬱の彼岸に君の眸の色が深くなる、刹那、手のひらからこぼれおちる認識を分節化する君の無邪気さを、見いだされた光のうちに反転させうるのなら、今宵、僕は漆黒の馬になるだろう。エノンセーー君の見つめる沈黙のうちに沈みこんだ愛、聖なるものへの予感は凡て、僕らの眠りの枕元に潜んでいる。
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