三日月に梯子をかけて/
まーつん
ろう
あの ずっとずっとむこうに 夜明けがあるんだ
そこでは 一日の始まりが 黄金色に 燃えさかっているはず
その 光の満ち潮は
水平線の向こう側を ぐるりと覆いつくし
やがて 僕らの足元まで 押し寄せてくるだろう
まあ 今はひとつ 乾杯といこう
カチリとさ 涼しく グラスを打ち鳴らして
気持ちがいいな 足元に 深く広がる 夜のしじまのカーペット
東から西へ 太陽目指して流れる雲は シロナガスクジラの群れみたい
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