空転突飛腹八分目/ただのみきや
 

                呼吸する山脈とな                
                り うわぁっ!
  
      【またもや】どっどどどどう〜!【風が吹く】どどうどどうだ〜!    

男は必死に駆けずり回り 遠くまで飛んでいった「ことば」の空箱を拾い集めてやっとの思いで戻ってきた「凝り固まっていた 確かに しなやかさが足りなかった 君の言うとおりだ」息を切らしながら男は一人「実存」と書かれた空箱をやさしく愛撫した


                実存の腹部から伸
                びる柔らか洗脳は

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