HOME/Akari Chika
 
目と目が合う
星の塊が
さざめいている
上空を行く飛行機の明滅と時折混じり合いながら
瞬く
またたく
あの星も
向こうの星も
もう馴染みの顔だ
今夜は賑やかだなあ、
また一段と
寒さが増したからかな

手の先は震えるほど冷たい
唇は微かに歌を口ずさむ
誰にも届かぬ歌を
お風呂の甘い匂いが鼻をくすぐる
片付けを終えた台所の
くたびれた明かりが洩れている

目も
心も
安らいで
北も
南も
東も
西も
私の味方、
そんな気がしてくる
そう、例えば故郷みたいな、そんな感じ
ふるさと と言えるこの感じ

家を
遥かに
越えた家が
宇宙全
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