正反対のショートストーリー/AquArium
で
シャッターを切ったら
運命とか錯覚してみよう
―アルコールが染みた
ぼんやりした視線の先に
何を求めているんだろう
って
想像してみても分かんないや―
くすぶっている本能に
いつまで気づかないフリをするの
大切なことは唇の一歩手前で
消えてしまっていたんだ
まだ西通りまで引き返せる
のに動かない足
道草してどこか遠くへ行こうよ
小走りでもいいから
同じ目的地を目指してみない?
なんて夢のストーリー
合わせてくれない歩幅
弾まない会話
一切れ残したフランスパン
すべてが好きを自覚させる
正反対の2人はやっぱり
再会できないのかな
君は太陽へ行きたくて
僕は月になりたかった
青白い光へ融けてなくなる
戻る 編 削 Point(1)