にかいめのせかい/ホロウ・シカエルボク
過去世を抱いて生まれなおすように
すらり
刀のような切れ味だ
あたらしい夜明けのなかにおまえがいる
水素を注入された風船のようにみなぎったおまえ
動力もなく上っていけるだろう
風が思いのままに
おまえをどこまでも運ぶだろう
流れ着いた場所で舐めた土の味、それがその日の生業
あたらしい夜明けの中にはいつでもおまえがいる
もうどんな思想も、どんな色も、どんな戦略も、おまえを塗りつぶすことは出来ない
おまえは
たましいの外に出たのだから
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