厄落としの女/はだいろ
ことだった。
だけど、
夕方の女は、
やっているときは、
だんだん可愛くも思えてきた。
もう、
どうでもよくなるまで、
遊んでしまおうと、
思ったわけであり、
実に、
もう、
すっきりした気分である。
ほんとうに、
もう、
どうでもよくなった。
金もすっかりなくなった。
ぼくは、
とうとう、
来年の、1月には、
独身ではなくなる。
ひとりではなくなるのだ。
日暮里から、彼女に電話した。
午前中、
着信があったのだ。
郵便物の、転送ってどうするの、
っていう、
どうでもよい話だった。
ぼくは、
「それはね・・・」
歩きながら、とてもわかりやすく、
教えてあげた。
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