二十四時を撃て/非在の虹
 
るリズム

あれは親父の鼓動だったんだ
あれは親父がこの土地に来る前の鼓動だった
親父の足が動き出すと
地球が鼓動しているのが
よくわかったものだ

それが今では聞こえない
それが今ではわからない
裏切りも、飲みすぎも、女たちもいないというのに
大地も空気も光も闇も
感じないと言え!そして怒れ!

俺もピアノを前にして
思い出そうとしているんだあの鼓動を
この土地に来る前の鼓動を そうすれば

俺は音がわかるはずだ
24時の音が生きて
ピアノの鍵盤が踊り
地球の音で回るだろう
俺は始めて生きるだろう
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