10月3日/
AquArium
頑固のかたまりが
意に反して崩れていく
駆け出した午後七時
目の前にいるのに届かなかった
臆病の時間
アルコールにばかり手が伸びて
消えていく炭酸が
僕らの距離を近づけてくれると思いこんで
そんなわけないのに
不自然な沈黙と
無造作に積まれていく吸い殻に
小さなため息を唱える
少し肌寒い午前零時の
見えない空のずっと向こうに
透明な僕らの姿が浮かんだ
戻る
編
削
Point
(2)