祈り/みどり
むかし少女は白いひとだった
おひとよしの少女は
なんでもひとに奪われた
普通というのがわからずに
怒りということを理解されずに
それが社会なのかと思った
ただ祈りだけ
願うことに
生きるというものが生まれると信じて
ひととひととの間で
何度も焦げたりしながら
少女は深くなっていった
信じるという言葉の意味も
幸せになるというひとつの約束を
自分にしながら
ただ祈って
そして笑顔に変えるために
幸せを叶えるために
色とりどりの色を抱えて
ひととともに生きていく
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