恋と愛、なにが違うの?/
木屋 亞万
温もりを身体中に届けて
汚いものを受け取る
静かに身体を動かしている
終わりも始まりもない
ただ包み込む
全身に行き渡る
愛は休まない
当然のように働く
毎朝地平線から顔を出し
一日の終わりに平然と沈んでいく
そのありがたみは
届かなくなったときにだけ
世界を覆いつくす孤独とともに
骨身に沁みて感じられる
愛は赤い
愛は血
沁みる注ぐ溺れる
愛は生育
生み出す与える育む
恋と愛
君と私
届かない
同じなはずの
二つのなにか
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