午後の詩集/
たま
猫のお腹みたいな雲・・。好きだなぁー、こんなの。
一瞬、空は息をとめて
やがてなにもかも紅く染めはじめた
それは、ふたりで編んだ午後の詩集の紅い表紙だった
かもしれない
すっかり日が落ちた隅田川に蒼い橋が灯った
ねぇ、すてきね、あの橋。
なんて名前なの?
ん・・、知らないの? あれは永代橋だよ。
ふーん。
あの橋、わたって帰りたいなぁ・・。
あおい橋をわたれば
あたらしい年が待っているのよ、とつぶやく
Hを抱きしめて渉った
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