シベリウス 交響曲第六番第四楽章/葉leaf
階段が、坂が、川が、ゆっくりと幅を狭めて、水から炎へ、その蔓の雨から暴風に向かって、感覚を遠く、近く、また遠くへと、ねじれた船舶の直線をたわませて、神殿は太陽を覆した、階段が、また階段へと、大理石の二〇歩分を削った後の山猫、山猫が哄笑する、高く、低く、レンガのように、残る静けさのひびの川岸に宿る球体としての追悼
(上端と下端とが繊毛で縁どられて 中央部に歯のようなものが乱立する 短さの力さえ分からない反戦の夜は終わった 傷だらけの朝焼けの空の窪みから次の窪みまで 杉と岩と鳥と家とそれらの分母から染み込んでくるやかましい産褥 お前たちの机と机の意志と机の意志の引用に俺は手を結んで耐えている)
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